新型のコロナウイルスが広がっておりまして、現在、2020年2月22日なのですが、全国で点々と患者さんがみつかっております。日々、コロナウイルスにかかった患者さんが増えておりまして、さまざまなイベントが中止になってきております。
私は医者でも保健当局でもないので、医学的にコロナウイルスがどうのこうのと言える立場にありません。また、そのような専門外のことを言える立場にもありませんので、そういうことをいうのは差し控えます。
以前にボルダリングジムを経営していた立場から言わせていただくと、コロナウイルスの影響はすごく大きくて、経営的には大打撃だと思います。このような経営的な大打撃と言いますと2011年3月の東日本大震災の直後を思い出します。
2011年3月、私は宮崎県におりました。ジムの経営をしていました。東日本大震災の被災された地域と宮崎県は遠く離れておりまして、直接地震の影響を受けたわけではありません。しかし、経営的に厳しくなりました。
というのは、ボルダリングジムというのは生活に必須のものではありません。一部の人はボルダリングジムに行かないと死んでしまうというほど、ボルダリング、フリークライミングに没頭されている方もいらっしゃるとは思いますが、一般的なユーザーさんにとってはレジャー感覚です。特に、新規客やまだはじめられたばかりの方にとっては、レジャー感覚で遊びに行く感じでボルダリングを楽しまれております。
震災の直後ですが、被災地は津波などで大変な被害が出ており、福島第一原発の事故もあり、日本中が大変不安な心理状態でした。その不安な心理状態の中、遊びにボルダリングジムに行きたいか?と言われるとそうではなく、ボルダリングジムに行くのを控えられた方が多くいらっしゃいました。
常連さんについては、雨が降ろうが槍が降ろうが、絶対にボルダリングジムに通うような人は当然のごとくジムに来られていました。その辺の絶対的なヘビーユーザーの方は、どのようなことがあっても、ジムに来る行動は変わりません。しかし、新規客などは、ちょっとそういう気分じゃないから、ボルダリングは次回に延期しようかという行動になってしまいます。
新規登録料の動画でも述べましたが、新規のお客さんというのはやや割高な料金を支払ってくださるので、非常に経営的には上客です。そういう新規のお客様というのは、お客様の総数に対しては少ないです。全体で言って3割以下くらいですが、支払ってくれるお金というのは、非常に多いです。
そういう新規のユーザーさんが一気に減るのは、ボルダリングジムにとっては大ダメージです。
基本的にボルダリングジムの経費は、建物の家賃、アルバイトの人件費、電気代、通信費、水道代など固定費が多いです。そのあたりの固定費というのは、顧客が多くても少なくても基本的にはほぼ一定なので、新規客が少なくて売り上げが一気に減るとダメージが大きいです。
そういう形で、コロナウイルスもボルダリングジムにダメージを与えるのではないかと心配しております。
ある程度の密閉された建物の中で楽しむスポーツゆえに、コロナウイルスとの相性は悪そうです。基本的に、ボルダリングジムはチョークなどを使うので、外に開放されたようなつくりの建物は少ないです。
友達などが集まって、週末にボルダリングに行こう!と企画してあっても、今の状況だと今回はパスしたいというふうになりそうです。非常に厳しいですね。
ボルダリングジムにとっては、大変厳しい状況です。また、不用意にどんどんボルダリングジムに行きましょう。とは言えないのが非常に心苦しいところです。
ボルダリングジムの経営者さんで、さすがに経営的に苦しいという方は、日本政策金融公庫さん、信用保証協会さんの方などで、コロナウイルス対策の融資などもあるようです。売り上げが1年前に比べて、コロナウイルスの影響で明確に下がっているのであれば、お早めに融資の相談に行かれたほうがよいと思います。
こればかりは私として何もできませんが、我慢して乗り切るしかないですね。