クライミングホールドの種類

ジャグ(Jug)

ホールドをがっちり握れるホールド。通称「ガバ」ともいう。

スタート、ゴール用や初心者課題で多用する。中級者向け課題では、横向き、下向きなど向きを変えると様々なムーヴを作り出すことができる。

課題を作る上で、ジャグで繋いで、核心の難しいホールドに導くという設定は多い。やや多めに購入しておくとよい。

特にMサイズ(こぶし大)のジャグホールドは、大量にあると心強い。



インカット(Incut)

ジャグよりも少しかかりが浅い感じのホールド。

 

 



クリンプ(Crimp)

4本の指を立てるように使い、親指で押さえるようにする。通称「カチ持ち」。自然の岩場に強い人はこのカチ持ちが上手い人が多い。あまりにカチ持ちを多用すると、指先を痛める原因にもなるが、カチ持ちの練習をしないとカチは強くならない。悩ましいところである。

 

 



スローパー(Sloper)

のっぺりとしたホールド。巨大なものもある。滑りやすく、肩、腕の筋力まで使って、滑るのを止めることが必要。筋力のない女性は、スローパーを苦手とする傾向が強い。

河原のボルダリングエリアでは、しばしば劣悪なスローパーホールドに出くわす。

難しいスローパーホールドであるが、止められた時の快感は大きい。叩くようにパシパシ止めるスローパーホールドの連続は時として病みつきになる。

ある程度の大きさが必要なホールドになるので、基本的には高価です。場合によっては1個で2〜3万円もするスローパーホールドもあります。

 

 



ピンチ(Pinche)

ピンチ持ちといって、親指と他の4本で挟むようにホールドを保持する。真横に取り付けられたピンチホールドはとても悪い。

石灰岩の一部には、このピンチ系のホールドが連続するような自然の岩場もある。握力を消耗するので、持ち方も工夫が必要である。

 

 



ポケット(Pocket)

通常、2本指、3本指を突っ込んで保持するホールドです。1本指ポケットというのもありますが、一部の上級者向けです。ポケットホールドは指の故障をまねきやすい点があります。1本指ポケットの連続などは、指の故障の危険が高く、そういうセットはやめたほうがよいです。

ポケットホールドは、その練習をしないと鍛えられない部分もあり、故障のリスクを知りつつ、気をつけて練習をしてください。

 



木製ハリボテ

コンパネ等の合板をカットして、作った角ばった突起物です。以前は、壁の傾斜を少し変える程度のわき役の存在でしたが、この頃のコンペではハリボテを持たせるというセットが多くみられます。

またハリボテの上を伝ってバランスをとりながら進むなどの特殊なムーヴも多くみられます。

それに伴いハリボテの位置づけも変わってきており、表面にフリクション(摩擦)のよい素材を吹き付けて、ハリボテそのものを巨大なホールドとして使うのが、この頃のトレンドとなってきています。

木製ハリボテは、基本的には木ネジ(ビス)でクライミング壁と固定します。

 

 



FRPハリボテ

グラスファイバーと樹脂で固められたハリボテです。木製のハリボテと違い、曲線を美しく出せるのが特徴です。中身は空洞となっている場合がほとんどで、軽くて頑丈です。表面にはフリクション(摩擦)をよくするような素材が塗られています。

非常に巨大なFRPハリボテは人身大の大きさのものまであります。

固定方法は、木ネジ(ビス)でクライミング壁と固定します。

 

 



ボルトオンホールド

プライベートウォールでは主流となるだろう一般的なホールドです。

大きさは6XLくらいからXSサイズまで多種類あります。

クライミング壁に爪付きナットが設置されていないと使うことができません。

ボルトで固定するのでスピーディに固定、取り外しが可能です。商業用ボルダリングジムでは1日で1000個のボルトオンホールドを取り替えたりする場合もあります。

 

 

 

 

 

 

 



スクリューオンホールド

木ネジで固定するタイプのホールドです。

基本的にはボルトオンにはしづらい小さいホールド、薄いホールドなどが多いです。

クライミング壁にボルト穴、爪付きナットを設置しなかった場合には、このスクリューオンのホールドのみの設置になってしまいます。ジャグ系のホールドで、スクリューオンのホールドがないなど、ホールドの選べる幅がかなり狭まってしまうので、できる限りボルト穴、爪付きナットの設置はしたほうがよいと思います。