グレードをじわじわ上げる

 

フリークライミング、ボルダリングでモチベーションを維持しながら続けていくのは意外と大変なことです。

 

ボルダリングジムを経営していたときに、お客様の中で3年ボルダリングを続けられるお客様は新規客100人に1人くらいです。5年続けるとなると1000人中3人とかそんな感じだと思います。

 

とにかくボルダリングを長く続けていくことは大変難しいことです。それは、モチベーションの維持がとても難しいスポーツだからだと私は考えています。

 

例えば、別のプラトーの動画で解説しましたが、最初は順調に練習量に比例して登れるグレードが上がっていきます。

しかし、だんだん登れるグレードが上がらない実力の平たん部、プラトーが現れます。

 

ほぼほぼ全員がプラトーにハマってしまいます。長い人だと1年近くグレードが伸びなかったりします。それもかなりの回数、ジムに通ってきているにも関わらずです。

 

週2回、ぼるだりんぐジムに1年通い続けて進歩がなかったら、普通の人なら心が折れてしまってもおかしくないですよね。

 

焦りは禁物なのですが、確かに全く成果がないまま1年経過は厳しいです。

 

私の場合は、ボルダリングジムのクライミング以外にもリードクライミングをやっていました。

 

基本的にリードとボルダリングのグレードは別物です。

 

うちの地域では、リードはデシマルグレード、ボルダリングは段級グレード(そろばん式)を使っていました。

 

最初はリードの5.9からはじまって、5.11bくらいでプラトーにハマりました。

 

そこで、ボルダリングをはじめました。

ボルダリングは8級、7級と順調に4級まで伸びましたが、4級でまたがっつりプラトーにはまりました。

 

しかし、ここで、ハマりまくっていた5.11bのプラトーから脱出。5.11c、5.11dとじわじわグレードが伸びていきます。

 

ここから、ボルダリングのグレードが3級、2級とじわじわ伸びました。

 

あとは1年に1グレードずつくらい最高グレードが上がりまして、結局はボルダリングで初段、リードで5.12cまで登れました。

 

この間にかけた時間は約10年です!

 

10年かけてじわじわ最高グレードが更新されていたので、あまりモチベーションをその間、失わずにやれたなあと思っています。

 

しかし、10年やってきたけど、それ以上、伸びなくなったらやはりクライミング、ボルダリングを辞めてしまいました。

それくらいモチベーションというのは大切なのだと身をもって思い知りました。

 

ジムの練習だけに限らず、外の岩場、リードなど様々なことをやるのも、クライミングを長くやる秘訣かもしれません。

 

いろいろやり方があるので、長らくプラトーにハマって悩んでいらっしゃる方は、他の分野のクライミング、屋外の岩場などにも取り組んでみられたらよいと思います。