クライミング上達法 よい師匠を見つける

 

フリークライミング、ボルダリングが上達したいと思ったら、よい師匠をみつけるということも大切かなと思います。個人でやりたい人、仲間とわいわいやりたい人、人それぞれだと思うので、誰かに習うのは嫌という人もいるでしょうから、強制はしませんけども、クライミングを上達させる上でよい師匠と出会うことは重要だと私は考えています。

 

1人でクライミングをしても実際のところあまり上手くなりません。クライミングはよじ登るスポーツですが、ただ登るだけというシンプルなスポーツゆえに自分だけでは気づかないことというのが多くあります。

 

逆にいうとクライミングが登るというシンプルなスポーツゆえに、大変奥が深いスポーツだとも言えると思います。ホールドの握り方、トレーニングの仕方、コンペで勝つための戦術、外の岩場での成果の上げ方など、クライミングでの上達法はとても奥が深いです。

 

それらをすべて一人で解決することは、実は簡単なことではありません。様々な経験を持っている人から習ったほうが、有利なことは間違いないと思います。

 

その辺の適切なアドバイスをくれる師匠がいてくれたら、スムーズに上達できると思います。私の場合は、大学山岳部にいたときには顧問の先生が師匠でした。大学の教授でしたけど、アルパイン系のクライミングではその地域では権威の先生でした。

 

フリークライミングに関してもそこそこ登れる師匠でしたから、登り方、トレーニングのやり方などいろいろアドバイスをもらったり、一緒に登ったりしました。アルパイン系のクライミングが主だったので、岩場の中で一泊するようなルートに連れて行ってもらったりいろいろとしました。

 

今となっては、貴重な経験をしたなあと思います。基本的にアルパイン的なことはこの方からだいたい教わりました。

 

次にちょっと時間が経ってから、フリークライミング、ボルダリングの世界に入っていくわけですが、その時には師匠と弟子みたいな関係になるような人はいませんでした。3人くらいの人とよく登りに行ったかなと思います。

 

年齢がやや近かったり、年下だったりすると師匠と弟子みたいな関係にはなりにくいのですが、いろいろと教わった人は多いです。

 

自分の場合は、そんな感じでした。

 

ボルダリングジムで長年、お客様を観察していると師匠と弟子の関係を作りたがる人、つまり教えたがりの人というのもたまにいます。

 

また、その教えたがりの人が超上級者だったりもしまして、有能な学生さん、つまり今は伸びていないけどボルダリングの実力が上がりそうな若い子をみつけると弟子にするのです。結構口悪くというか、弟子の若い子は毎日のようにいじられながら登るのですが、実際のところ師匠もいろいろ口やかましく言うことにも意味があったりします。だいたいその師匠についた若い方は猛烈に強くというか上達することが多かったですね。

 

地方都市に住んでいるとだいたい大学生は、就職のときに東京、大阪などの大きな都市に移り住んでしまうことがあるのですが、そうするとお師匠さんは、次の有能な学生さんを見つけてまた養成するみたいなことをやっていました。

 

ほぼほぼ無料で、むしろ遠征もタダで連れていってあげたりするような良い人も、師匠の中にはいます。

 

そんな感じで、よい師匠を見つけるとやっぱり上達しますし、遠征、コンペなどで活躍できる環境を作ってくれたりします。

 

あと師匠さんがクライミング業界に相当顔が広かったりしますと、その人つながりのクライマー、つまり上手いクライマーも友達になれるわけで、上達するための情報量なども飛躍的にアップするわけです。

 

その辺の人脈みたいなものは、1年、2年の短期間にできるものではないですが、よい師匠につくと人脈も同時についてきます。

 

そんな感じです。

 

しかし、最後に1つ付け加えておきますと、クライミングって若者がものすごく伸びるスポーツです。あと、クライマーのカーストというかそういうものも、登れたグレード順になっていたりすることが往々にあります。

 

そこで、長年、師匠について教えてもらった側が、師匠の実力を抜いてしまうことがあります。弟子が師匠を下剋上したりすることも普通にあったりするわけですが、その辺のことがあっても上手くいっている例もある一方で、実力の逆転でギクシャクした人間関係も見られます。

 

この下剋上でギクシャクというのもあるので、その辺も頭に入れたほうがよいのではないかと思います。

 

そんなこんなでよい師匠を見つけたら、クライミングの上達も早いですよ。というお話でした。何かの参考になるとよいと思います