クライミングはウィンタースポーツ

クライミングコラム クライミングはウィンタースポーツを語った動画です。音声主体ですので、聞き流しでどうぞ。

 

 

 

クライミングってウィンタースポーツだよねって話

 

クライミングは夏のスポーツですか?冬のスポーツですか?と聞かれて初心者の方は確実に夏のスポーツです。と答えるでしょうけども、ガチでクライミングをやっている人は絶対に冬のスポーツと答えます。

 

なぜクライミングがウィンタースポーツと言えるかというと理由は簡単です。

 

冬のほうが成果が出るからです。特に外岩の話ですね。自然の岩場のこと。エアコンが効いた現代のボルダリングジムなら夏もあまり関係ないかもしれませんが、自然の岩場は気温が大きく変わります。

 

なぜ冬に自然の岩場のクライミングで成果がでるかと言いますと理由はこんな感じではないでしょうか?

 

ここからは私なりの見解ですね。

 

まず、気温によって手にかく汗の量がかなり変化します。夏場は暑いので手にかく汗の量は増えます。これは個人差があります。手汗をいっぱいかく人、かかない人がいると思います。

 

私は結構手汗が多い人です。通称「汁手」とも呼んでいました。手汗たっぷりなのね。

 

逆にほぼほぼ手汗をかかない人もいます。しかし、少しは手汗が出ます。

 

この手汗がシビアなクライミングになってきますと微妙に手と岩の摩擦係数に違いをもたらすのです。当然、手汗の出ない時期のほうが手と岩の間の摩擦が大きく、手が岩に止まりやすいというか噛みつきやすいというか、そういうので登れる可能性が高くなります。

 

あとは岩場の湿度とかも大きく関係していて、日本の夏は高温多湿で、湿度がすごく高いです。手汗もいっぱいでますし、岩も若干湿っていることが多いです。

 

冬は寒いですが、大陸から季節風が吹いてきて、太平洋側は晴れて乾燥した寒い日が増えます。こういう湿度も低い方が、岩がからっと乾いて、少々手汗が出てもしっかり岩に吸い付くように手が止まる日が多くなります。

 

そんな感じで冬の方が成果が出やすい傾向は確実にあります。だいたい最高グレードは寒い冬場に出ることが多いです。私もそうですし、周りのクライマーもだいたいそんな感じです。

 

あと、日本の夏、特に自分の住んでいる南九州の夏というのは厳しくて、マダニも出ればヒルもいます。雑草も多く茂りますし、昼間はカンカン照りで登れたものではなくて、夕方になればヤブ蚊の大量発生です。とても登れる環境ではないのが実情です。

 

そんなこんなで、だいたい冬がシーズンなので、夏の自然の岩登りだとだいたい河原のボルダーとかに行きますね。で、特に成果はないのですが、とりあえず軽く登って、泳いで登って、ときどき水遊びにくる水着のお姉さんとかいないかなと思いつつも、また登って泳ぐみたいなことをやっています。

 

人によっては夏場はそこそこ太っているけど、シーズンの冬場になるとすごく痩せて、調子をそこに合わせてくる人もいるほどです。

 

基本的に冬のスポーツだと思っていますけど、ボルダリングジムの経営をしておりましたから経験で言わせてもらうと夏の方は売り上げがよい傾向はあります。その辺、初心者さんとは全く感覚が逆で、その辺も含めて面白いスポーツだなあと思った次第でした。