ボルダリングジム廃業の仕方

あまりやりたくない講座なのですが、コロナウイルスの影響もあって、今後、ボルダリングジムの廃業が多くなってくると予想しています。街の個人事業の零細なボルダリングジムが日本のボルダリング、フリークライミング業界を下支えしていると私は感じているので、ぜひ存続して欲しいと考えております。今は、世界を舞台に活躍している日本のトップクライマーも元々は個人事業の小さなボルダリングジムで鍛えて世界で活躍しているという方もいらっしゃいます。そういう小さなボルダリングジムがなくなってしまうと日本の競技レベルが下がるのではないかと危惧しております。

 

まず、私は街のボルダリングジムがなくなって欲しいと思って、この動画を作ったわけではありません。ボルダリングジムを続けたいけれど、赤字がかさんでどうしても続けられないことになってしまった。しかし、相談できる人もいないし、既にお金も枯渇してきている。そういう方のために、少しでも助けになればと思い、動画を作りました。ボルダリングジムがどんどんなくなって欲しいと廃業を推進しているわけではないことを最初にはっきり言わせてください。

 

赤字がかさんでどうしようもない。もうボルダリングジムを店じまいするしかない。そういうときにどうするか。

 

まず、現時点での債務と現状の収支、赤字の具合をしっかり整理しましょう。できれば、しっかり紙に書くことです。これで、これからの対策になります。

 

例えば、債務が日本政策金融公庫から500万円(7年返済)、A銀行(信用保証協会付き)300万円(5年返済)

 

収入が

ジム収入 25万円

物販粗利 5万円

 

支出

家賃 15万円

自分の人件費・生活費 10万円

電気代 6万円

水道 0.5万円

通信 0.8万円

その他 3万円

 

返済 公庫 5.9万円 金利0.5万円

A銀行 5万円 金利0.5万円

 

収入が30万円に対して、支出が47.2万円なので、毎月17.2万円のペースでキャッシュが減っていっております。相当危ない状態です。

 

金融の返済を待ってもらった場合には、金利だけは支払いをするとしても毎月6.3万円ずつ資金が目減りするという状態です。これも普通にしんどいと思います。

 

他に支出を減らせる項目が見つからなければ、閉鎖もやむなしということでしょう。

 

まず、最初にやることは、金融機関から借り入れがある場合には必ず都道府県に1つはある中小企業経営再建支援協議会(以下、支援協)に電話しましょう。

 

これは、絶対やったほうがよいです。ここに電話するとどうなるかというといろいろアドバイスをくれるのはありますけども、結局のところ、まずはリスケしましょうということになると思います。

 

この支援協というところにどんな人がいるかというと、銀行OB、信用保証協会OBみたいな人なんですね。元々の職場の元上司みたいな人が支援協にいるわけで、そこからこの案件について条件変更してくれ!と頼まれたら無下にできないわけです。

 

基本的に支援協が入った場合は、金融機関からごちゃごちゃ言われることはなくなります。若干、銀行寄りの支援がされる場合が多いと聞きますが、銀行からごちゃごちゃ言われないという安心感がありますね。突然、銀行員が訪問してきて何かあるとか、銀行員から電話が突然くるというのもぱったりなくなります。だから、支援協に一応相談しておいたほうがよいと思います。

 

銀行への返済があるのであれば、廃業するための資金を残すために必ず返済は止めておいたほうがよくて、返済ストップします!と言っても相手は少しでも返済はとめて欲しくないわけです。自分でそういうことをした場合に、超ゴタゴタしますので、支援協に間に入ってもらうのが一番かなと思います。

 

まず、返済を止めて、廃業のための資金を確保するというお話でした。

 

とりあえず、本日はここまで、また続編の動画を出します。