新型コロナウイルスで苦境に立つボルダリングジム

皆様、こんにちは。本日は、2020年3月2日に記事を書いております。皆さんもご存知だと思いますが、新型コロナウイルスの影響が各方面に出ております。

 

昨日、政府よりスポーツジムの運営に関して自粛の要請が出されました。

 

新聞記事の引用ですが

安倍晋三首相は1日の新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、集団感染を防ぐため、スポーツジムの利用やビュッフェ形式の食事を自粛するなど現時点で最善と考えられる事項を取りまとめたと明らかにした。

 

「換気が悪く人が密集した場所」「不特定多数の人が接触する恐れが高い場所」は感染拡大のリスクがあると指摘。イベントを開催する際は、規模の大小を問わず風通しの悪い場所をつくらず、至近距離で会話する環境にしないよう要請した。

 

ここまで引用です。

 

ボルダリングジムというのは基本的に換気が悪いです。というのは、窓があるような場所にも壁を作って登れるようにする場合が多いです。

 

上から見て、四角形の部屋があったとして、通常は、ここにL字型またはコの字型に壁を配置する場合がほとんどです。窓があったとしても通常は塞いでしまう場合が多く、窓が4つあったとして、窓を1つだけにするみたいなことが多かったように思います。窓1つだと換気というのが難しいです。風が入ってくる窓と風が出ていく窓の2つあって、すごく風通しがよい部屋になるのですが、ボルダリングジムの場合は換気のことは基本的に考えません。暑い、寒いはエアコンでなんとかしようとしますし、換気が良すぎると壁裏のチョークが舞って大変だなと思う程度です。

 

窓を残すのも明かり取りと窓がない閉塞感が嫌だから1つくらい窓を残しておこうかくらいの意識でした。

 

換気がよくて、不特定多数の接触がないボルダリングジムなんて基本ありえません。一応、政府から自粛要請が出てしまいました。

 

ボルダリングジムは大変難しい選択を迫られることになります。

 

政府の要請にこたえて休業したとしても、政府は自主的に休業してくれることを要請しただけで休業補償を出すとは、今のところ一言も言ってないです。日本政策金融公庫や信用保証協会を通じて、融資で助けてくれることはあっても、補償はありません。

 

休業しても家賃、自分の生活費、光熱費の基本料金などはかかってきます。収入がほぼなくなり、出ていくお金は一定程度かかってくる。それが何日先に再開できるか分からないとなると非常に厳しいです。

 

逆に、政府の自粛要請を無視して運営した場合も大変です。もし、仮に運営を続けて、コロナウイルスの患者さんが利用していたことが後から分かったら、世間からバッシングを受ける可能性があります。

 

「なぜ政府が自粛要請したのに営業していたんだ!」と批判の電話が殺到する可能性もあります。

 

休業するも地獄、営業するも地獄といった感じで、大変難しい局面にボルダリングジムが立たされています。政府の方からは、自粛したほうがいいよ、だけど後のことは分からないから勝手にやってね。と問題を丸投げされた形で、当事者のボルダリングジムは今までも厳しい経営環境だったところは多いので大変だろうと思います。

 

この新型コロナウイルスを機会に営業をとりやめてしまうボルダリングジムが多数出てしまうことが予想されます。オーナーさんの気持ちが切れてしまったボルダリングジムは仕方ないのですが、やる気はあるけどお金がないから継続できないというボルダリングジムがパタパタと潰れていくのはよくないと思います。

 

現状でボルダリングジムの閉鎖を防ぐには、現状では日本政策金融公庫や信用保証協会などに新型コロナウイルス対策で緊急に融資を求めることです。もうやっておられる方もいらっしゃるとは思いますが、今まで借りてらっしゃる方は、返済の繰り延べや追加の融資を受けられれば、しばらくは運営が続けられます。

 

ボルダリングジムの経営者の中で、ときどきいらっしゃるのですが、極度に借金を嫌がる方です。確かに借金漬けになりますと、よくないです。しかし、考えてみてください。

 

緊急時に、借金ゼロで貯金が100万円の事業者と、借金が1000万円あるけど貯金は800万円の事業者がいて、どちらが生き残れるかというと短期的には後者の方です。

 

今回の新型コロナウイルスの問題は、非常事態ですので、短期的な赤字、黒字よりもできるだけ融資を受けて、手持ちの現金を多くしておきましょう。借りる先は、商工ローンやサラ金みたいなところは絶対ダメで、日本政策金融公庫や信用保証協会など金利低めのところにしないと金利で詰んでしまいます。

 

手持ちの現金をなるべく多くして、この非常事態を乗り切られることを願っております。