ボルダリングジムを買い取る際の注意点

 

 

皆様こんにちは。

本日、2020年3月14日にこの記事を書いております。

新型コロナウイルスの影響もありまして、ボルダリングジム業界もかなり混乱してきております。

 

まだ噂のレベルなのですが、この不況を機に経営を手放したいというボルダリングジムもあるようです。経営権を700万円で手放したい、みたいな噂も出ております。

 

新規開業希望者にとっては、とても興味がある内容だと思うので、そこだけをピックアップして動画にしてみました。

 

まず、ボルダリングジムの経営権の相場というのが、今のところありません。例えば、車でいうと中古車にはある程度の相場がありますね。1年間で日本の中で取引される中古車というのは、何十万台という膨大な数量があります。そうすると年式が3年前で、走行距離が5万キロなら、だいたい150万円とか、そんな感じである程度の価格が決まってきます。走行距離15万キロの車が100万円とかそういうことは、相当レアなクラシックカーでもない限り、そんな価格にはなりません。だいたい5万円~20万円の間で取引されるか、海外の方へ輸出されたりします。

 

そういう相場が決まるのは、膨大な取引実績があるから決まってくるわけです。そこでボルダリングジムの経営権に関しては、取引実績はまだ数十件とかそんなレベルなので、相場なんてありません。

 

もっと、たくさん経営権が売買されるみたいになれば、それなりに相場が決まってくるとは思いますが、実際のところ、交渉次第のところになってきます。

 

まず、ボルダリングジムの経営権が売りに出されるのは、基本的に赤字で経営に行き詰まっているケースがほとんどだと思って間違いないです。利益が出ている状態では、売りに出されることはまずありません。だって、経営している限りに、あまり苦労しなくてもお金が増えていくわけなので、そんな優良物件を手放したい人はほぼいません。

 

調査すべきところは、財務諸表を見せてもらえるかどうかですね。少なくとも会員が何人いて、月会員の数、月の売上高、毎月の経費など、数字を見せてくれないところは、基本的にスルーすべきです。恐ろし過ぎて手が出してはいけません。

 

基本的に赤字なのですが、黒字にできるようなところがないか探していくことが大切です。

 

ここで、自分がそこのジムの常連さんだったりすれば、すごく利点があります。むしろ、以前の経営者がショボショボであったほうが有難いというものです。難点が多くあったジムのほうが伸びしろがあるというものです。

 

・オーナーの接客が悪い

・Webの知識に疎くて、SNSとかほぼやっていない

・ホールド替えなどまともにやっていない

・新しいホールドを買っていない

・課題が古臭い

・常連さんが仕切りすぎている

・オーナーさんが副業をやっていない

 

などでしょうか。

 

とにかく、現在、そのジムが抱えている難点というか短所を紙に書いていきましょう。

 

その問題点が解決できるものであれば、解決策も書いていければよいです。

 

例えば、立地が悪いとかはなかなか変えようがない問題点です。ジムの敷地が狭いとかもなかなか改善が難しいでしょう。

 

逆にWebの知識がなくてそういう宣伝ができていなかったのであれば、経営者が変わることでSNSとか使いまくって繁盛する可能性もあります。

 

ホールド替えをやっていないようなことは、やればよいだけ。新しいホールドを買えていないのも日本政策金融公庫などから融資をもらって買えばよいです。

 

そういう簡単に変えられる部分が多いボルダリングジムは黒字化できる可能性を秘めています。

 

基本的にボルダリングジムを新規で一つ作るとなりますと、1000万円程度の借金をしてはじめる必要があります。新規でお客さんがいるか分からない地域に建てるので、リスクがめちゃくちゃあります。

 

経営の引き継ぎであれば、300~800万円でボルダリングジムが引き継げます。かなり安く買えれば、最初からお客さんがついているジムなのでリスクが軽減できます。

 

あと、黒字化の切り札なのですが、以前のジムのオーナーさんが副業をやっていなかったのであれば、副業することで黒字化は容易です。

 

ボルダリングジムの経営者というのは、めっちゃ忙しそうに見えて実際は結構暇です。

 

1日10時間×週6日の仕事なので、拘束時間はめっちゃ長いです。

 

だけど、その労働というのは実際たいしたことないのです。10時間の労働時間のうち、実際に働いているのは掃除の1~2時間、接客で1時間、SNSの更新で30分、課題作り1時間、商品の検品で30分みたいな感じでしょうか。実際働いているのはせいぜい5時間くらいで残りの5時間は暇しているものです。

 

この暇な時間の5時間を活かしていないオーナーさんは実際多いです。

 

パソコンを使ってできる副業なんかするとよいと思います。

 

例えば、動画編集とか今からYoutubeがのびてくるから絶対によいでしょう。パソコンが2台必要になってきますが、1台は動画編集用に結構高いパソコンを買って、編集の仕事をするとよいです。

 

仕事はクラウドワークスなどで探すと、安い仕事ならたくさんありますから。

 

最初は時給で500円くらいかもしれませんけども、だんだん慣れてきて、名が知れてきますと時給で1500円くらいにはなってきます。

 

1日5時間の暇な時間で、1日5000円程度の副収入があれば、黒字化もできるでしょう。

 

問題は、家賃、光熱費とジム利用料売り上げの比率をみることです。

 

家賃、光熱費の固定費が毎月のジム利用料売り上げを上回ってしまっていると、ちょっと絶望的です。こういう物件に手を出すのはやばいです。タダでも欲しくないジムです。

 

さすがに家賃、光熱費は上回っていて、借金の返済金額を足して、毎月のジム利用料売り上げがトントンくらいなら、希望が持てます。あとは自分の生活費だけですので、工夫次第でなんとでもなります。

 

安くボルダリングジムを買って、自分の手で経営改善をし、黒字化させる。そうすることで不良債権になっていたボルダリングジムが、黒字の優良物件に変貌します。ジム閉鎖の危機にあって、登れる場所がなくなる可能性があったところが生き残るわけで、それはそれで素晴らしいことだと思います。