ボルダリングウォールのセット方法

 

 

皆様、こんにちは。

 

ボルダリングウォールのセットの方法には主に2種類あります。

 

1つがラインセットと呼ばれる1課題ずつ課題をセットしていく方法です。こちらが主流っぽいですね。ホールド、ハリボテは最小限で、場合によっては、ホールドやハリボテの色まで統一して、登る人の見やすさを重視します。

 

特徴としては、登りたい課題が一目瞭然でございまして、他のホールドがない分、課題に集中することができます。

 

ときどき登っていてイラつくのが、自分の登りたい課題の必要なホールドの横にあるハリボテやホールドに触れてしまって、落ちることです。

 

ランジ課題といって、飛びつく系の課題で邪魔なホールドが手前にあって、そこに肘とかぶつけたときには悶絶しますよね。もう、涙が出るくらい痛いです。場合によっては血を見ることになります。

 

ラインセットだとある程度、必要なホールドだけになるので、そういう他のホールドに邪魔されるというリスクは減ります。

 

ただ、管理者側として大変なのは、ホールドチェンジをかなりの頻度でやらないと課題に飽きてしまうことです。これは管理が相当大変だと思います。

 

場合によっては、毎週どこかの壁をいじるとかそういうジムもあるでしょうね。課題作りがボルダリングジムの生命線であるから、忙しいのはそういうお仕事なので仕方ないでしょう。ただ、ボルダリングジムのオーナーさんが自作できるならそんなに費用はかかりませんけども、セッターさんに頼んでいる場合には1回あたり2~3万円くらい費用が発生します。結構痛い出費ですよね。

 

次に、昔、主流だったのが「まぶし」ですね。このまぶしは、壁いっぱいにホールドを密集させておいて、テープや課題帳と呼ばれるノートに課題を落とし込んでいきます。

 

まぶしの特徴としては、ホールドの数をたくさん設置して、たくさんのホールドを使って登る課題を決めるので課題の数は膨大になります。

 

私は、以前、ボルダリングジムを経営していたのですが、このまぶし壁でした。

 

もう超ホールドが密集していて、90cm×180cmのパネル1枚に一番密集しているときで、80個近くホールドが付いていたこともあります。もう、壁の隙間なんてほぼないくらいまでホールドを詰め込んでいました。

 

自然の岩場を登るのであれば、こういう密集したホールドを使って練習したほうが上手くなるように思います。自然の岩場で出てくるホールドはカチ系、ピンチ系などが多くて、そういう細かいホールドをたくさん持ったほうがよいです。カチといっても指先にかかる程度のものもあれば、指先の爪がやっと引っかかるみたいなものもあります。0.1ミリ単位でいろいろ違う形状のカチを経験したほうが、外の岩場の実戦で有効なのでまぶし壁のほうが外の岩場で結果が出しやすいように思います。

 

まぶし壁の弱点としては、初心者さんは慣れるまでに時間がかかります。

 

初心者さんが壁をみた瞬間に「なんじゃこりゃ?」状態になってしまいます。

 

初心者さんはホールドを覚えられない場合が多いので、さらに難易度が上がっちゃうかなといったところですね。全然初心者にやさしくないのがまぶし壁です。

 

しかし、まぶし壁には利点があって、子どもにやらせるととてもよい勉強になります。というのが、ホールドを覚える練習になるんですよね。

 

もう3年くらい練習をやりこんでいる子どもにまぶし壁でホールドを覚える練習をさせますと、30手くらいは簡単に覚えます。すさまじく記憶力がよい子になって、本当にびっくりします。場合によっては、100手くらいは簡単に覚えられるような気がします。

 

いろいろと長所、短所がありますが、私が好きなのは「まぶし」の方ですね。たくさんホールドが付いているほうが何かワクワクします。むしろ、ぎっしりホールドを取り付けたい感じですね。その辺は、昔ながらのまぶし壁の設定で育ったからだろうと思います。中級以上の方には、まぶしの壁の方が好きという方も一定数いらっしゃるだろうと思います。

 

どちらも長所、短所がありますから、ジムの中にラインセットもまぶし壁もあるとよいだろうなあと思います。