ポケット系ホールドの攻略法を語った動画です。
ポケット系のホールドというものがあります。
指が入るのが1本のもの、2本のもの、3本のものがあります。4本入るとそれはちょっとポケットとはあまり言わないかもしれません。とりあえず、クライミングホールドにはポケットと呼ばれる形状が存在します。それらは入る指の数でまず戦略を考えましょう。
指1本ポケット
これは、通常のクライミングジムではまず見かけないと思います。理由は簡単、指をケガしやすいからです。
「モノフィンガー」とか言われていて恐れられているポケット系ホールドですが、過去にはそういうホールドが売り出されていて、今も一応売られているかどうかはしりませんが、あまり使われないです。
一部、ヨーロッパの岩場ではこの1本指ポケットが連続するような石灰岩系の岩場があるらしくて、そういうところに登りに行くなら訓練しておかねばなりません。しかし、一般的なクライマーはあまり練習しなくてよい領域です。
私も結構長くクライミングしましたが、日本国内で1本指ポケットの課題とか出会ったことがないです。ただ、地元(鹿児島)には一本指の強烈なポケットのある課題、確か4段かそれくらいのやつがありまして、そんな4段とか雲の上のグレードだから関係なかったです。残念ながらそんな感じ。
コンペにもクライマーの指をぶっ壊しやすいので、1本指のやつはあまり出題されないと思います。もしかしたら、禁止事項なのかもしれません。
指2本ポケット
これが一番見かけるやつです。
戦略を2つ考えます。
中指+薬指で突っ込むか、人差し指+中指でいくか。ちょっと悩ましいのですけど、ケガしにくさから言うと人差し指+中指の組み合わせです。中指+薬指は薬指をパキってしまう場合が多いです。結構、薬指が弱いんですよね。力はとても入りやすいけどパキりやすいのは圧倒的に薬指です。だから気をつけましょう。
どうしても人差し指+中指で穴に入らないなら、中指+薬指で薬指をパキらないよう慎重に持ちましょう。
あと、マメ知識なんですが、ポケットホールドで意外と重要なのがポケットに入れていない親指なんかも微妙にポケットの縁がつかめるなら利用して、薬指を守ってあげましょう。特に人工で作られたホールドの場合は、親指を軽く添えるだけで指へのダメージが減ったりします。めっちゃ小さな工夫なのですが、指は傷めないように注意ですよ。
指3本ポケット
これはそんなに苦労しません。っていうか、指3本も入ったら、余裕ですよ。あまり苦労した経験ないです。指1本で体を支えるかどうかの世界なんですから、指3本も入れば余裕です。これで苦労している人はもう少しボルダリングで苦行したほうがよいと思います。
とりあえず、入る指の数で戦略を考えましたが、他には指の関節がどこまでかかるかも重要です。
第一関節しか入らないとかは、すごくシビアです。
ただ意外に忘れてならないのが、ポケットホールドで深いやつがあって、そこの超重要な注意点があります。自分が落ちた時に、その保持したホールドから指がきちんと外れるかです。これ、ケガしないためにはとっても重要です。あまりに綺麗にキマリすぎるポケットホールドは逆に危ないです。
落ちた時にきちんと手を離すとホールドから指が抜ける隙間を実際のところ作っておくのがベターだと私は思います。指を故障したら、最悪1年は棒に振ります。ケガに本当に注意です。
とはいえ、ポケットホールドも奥が大変深いです。この辺も自然の岩場のポケットホールドが千差万別で面白いです。
特に石灰岩のポケットホールドは、面白いですよね。石灰岩のポケットホールドをホジホジしてたら、中からコウモリがでてきたとか超驚いたこともありました。あと、やったーポケットホールドで保持したと思ったら、中が猛烈に湿気ていて、超悪かったとかいろいろあります。
営業ジムを経営していたときには、結構ケガのリスクが多かったので、あえてポケットホールドはつけない傾向はありました。以前は、1本指ポケットを20個くらい取り付けていた時代もありましたね。
とにかく、自然の岩場で練習しつつ、ポケットホールドも上手くなりましょう。