実はプライベートウォールを作るよりも効果的なトレーニングとしてキャンパスボードがある。キャンパスボードとは、キャンパスバーと呼ばれる木材または樹脂を合板の上に15~40cm間隔に取り付けます。キャンパスバーは横の長さ40cm程度で厚さ1~3cm程度に削られています。
まず、キャンパスバーに両手でぶら下がり、両手で懸垂するように勢いよく引きつけ、片手で上のキャンパスバーを掴む動きです。
なるべく遠いキャンパスバーを取れるように訓練する。そしてできるようになれば、なるべく細いキャンパスバーで練習する。
そうすることによって、保持力と次のホールドを足場のない状態でも飛びついて取れる能力が身に付きます。
キャンパスボードのトレーニングで、グレードが1つ上に上がったということはよく聞きます。また、自然の岩場で登りたい課題やルートを目標にした場合に、キャンパスボードのトレーニングは必ず組み込むべき練習法になってきます。
キャンパスボードのトレーニングは、結果が出やすいゆえに病みつきになってしまうことがあり、その場合にはケガのリスクをともないます。強度が強すぎる練習のためにキャンパシングのやりすぎで指などを痛める場合もありますので、やりすぎには注意です。
また、キャンパスボードのやりすぎで、何でも腕だけで解決できるようになってしまい、「腕だけ登り」の悪い癖がつく場合も見受けられます。だいたいボルダリングで1級、初段前後まではやらなくてよいトレーニングかもしれません。あまりに腕だけに頼ったクライミングをするとすぐに結果は出ますが、雑な登り方を覚えたためにその後に伸び悩むことになります。注意しましょう。
作り方については、メトリウス社から正確な説明書がありますので、それを参考にされるとよいでしょう。
10度~20度ほど前に倒す必要があります。
バリエーションとして、ジャグ系のキャンパスバーを作って、強い傾斜でキャンパシングをすると体幹が鍛えられます。スローパー系のキャンパスバーを作って練習をすると肩、背筋等の強化ができます。
究極のところは、20kg程度の潜水用のベルト式ウェイトをつけてキャンパシングをしていた人もいましたが、普通の人がやれば指をぶっ壊します。やめたほうがよいです。
コンペで上位にいくような人は必ずやっているキャンパシングのトレーニングです。キャンパスボードは、ライバルと差をつける最終兵器ともいえるでしょう。
↑キャンパスボードのトレーニングの重要性について語っている動画です。音声のみです。