クライミングウォールで必要なマットについてですが、マットを常設にするかどうかで判断が分かれます。
常設の場合
マットのウレタンを注文します。
規格の大きさは2m×1mで厚さが30cm程度のものになります。
硬さが選べます。硬さの規格がありますが、硬いものは布団の下に敷く低反発マットのような硬さです。やわらかいものは、スポンジみたいなふわふわしたものもあります。
硬いものは、最初に落ちたときに腰にくるような硬さですが、へたりにくく長持ちする傾向にあります。やわらかいものは、ふわふわしてクッション性がよいですが、すぐに劣化してしまう感じです。
硬いもの、やわらかいもので上記のような特徴があるので、2枚を貼り合わせたウレタンもあります。表面は硬いウレタン、内部はやわらかいウレタンにすることで、へたりにくく、歩きやすく、そして内部はやわらかいのでショックを吸収しやすいというタイプです。2枚以上のマットを接着剤で貼り合わせるので、高価にはなります。
それらのウレタンを注文しますが、注意点は送料です。
当然、相当な体積なので、送料は非常に高くなります。
ウレタン3枚で、2万円×3枚=6万円、送料が3万円で合計9万円みたいなことはよくあります。商業用のボルダリングジムの場合は、それらのウレタンを100枚注文して、専用のトレーラーみたいな大型トラックで輸送してもらったこともあります。
大量の注文であれば、専用トラック便を使いますが、微妙な枚数ですと、運送会社のトラックの隙間に入れてもらう契約で安くしてもらうこともあります。マットそのものは、かさばりますが大変軽いものなので、トラック便の他の荷物を入れた最後に余った上部スペースなどに押し込んで輸送します。基本的にはデッドスペースの有効活用なので、送料は安くなります。ただ、そういうスペースは1日にそんなに出ないので、10枚のウレタンを運ぶのに10日以上かかったこともあります。
その辺は運送会社、宅配業者と相談ということになります。
表面のマットカバーはテント屋さんに特注で作ってもらう形になります。縦、横、高さを決めてテント屋さんで見積もりをとります。テント屋さんでトラックの幌に使うような生地を裁断して、立体的に接合してもらう形になります。
マットカバーは特注なのでとても高価です。10~20万円くらいすることもあります。
ウレタンを敷いて、その上からマットカバーをはっていく形になりますが、慣れるまでは作業が大変です。
移動式の場合は、市販のボルダリング用クラッシュパッドがよいです。
例えば、ボルダリング用の壁があるけど、別のスポーツもやりたい。その場合には、ボルダリング用のクラッシュパッドを使いましょう。元々は屋外の自然の岩場で使用するものですが、衝撃吸収してくれます。自然の岩場で移動して使うものなので、持ち手、ショルダーベルトなどが装備されています。軽量で作られているので、持ち運びも簡単です。
ボルダリング用のクラッシュパッドの弱点としては、パッドの間に足がハマることがあります。クラッシュパッドの上に落ちる振動で、だんだんクラッシュパッドがズレていきます。隙間ができてきて、そこに偶然落ちるとケガの危険性があります。なお、マジックテープ等で、他のパッドと連結できるタイプもありますので、例えば4枚パッドを買う場合などは、連結できるタイプを選ばれるのも手だと思います。
あとボルダリング用のクラッシュパッドの弱点としては、高価なことです。1枚あたり2~3万円程度はしますので、2~3枚購入となると10万円近くかかります。相当高価なので、その辺も考慮しましょう。
結局のところは、プライベートウォールでお金がかかるのは、マットとホールドです。これらの予算をしっかりとって、プライベートウォールを作りましょう。
↑ボルダリングウォールのマットの張り方についてです。実地で張っている貴重な動画です。
↑マットのウレタンはこんな感じのものになります。かなり巨大なものです。2m×1m×35cm程度のものになります。